私がよさこいの楽曲を制作するのは、もちろん仕事だからなのですが、それ以前によさこいは「祭り」。日本全国各地、人と人とのご縁だと思ってやらせていただいております。
ここ最近、来年の楽曲についてのお問い合わせを新規チームさんからいただいておりまして、大変ありがたいことでございます。
オーダーされる方としては、どうしても予算とスケジュールが気になりますよね。しかし作る方としては、引き受けたからにはどうやったらチームさんに満足してもらえるだろう?というところがポイントなのです。
音楽制作には値段はありません。
では何が値段を決めているか。それはかける手間暇、すなわち時間です。15人のチームと150人のチームとのどちらがよさこいにかける情熱が高いかなんて、分かるわけないです。ただ、人数が増えるという事はそれだけ下準備を入念にする必要があります。理解して盛り込まなければいけないポイントが増えるわけです。
作品はその年の記憶とともにずっと残るものなので、一つとして間違えたものを出すわけにはいかない。金額が安いからといって、適当に済ませることはできません。ですので予算が少ない場合、かける時間を少なくいかにポイントを絞って作れるかが勝負となります。クリエイターにとっては、お金が少ないから負担が減るということはないのです。
そうなると見積もりよりも先にまず、見知らぬもの同士がお互いを理解することがスタートとなります。自分がお手伝いすることで、良いものが生まれるかどうかを判断する時間です。それがない場合には、予算があっても制作することはできません。
お金というのは制約になってしまうことがあります。最終的に必要なものですが、特によさこいに関しては、そのポイントは最後で良いのではないかと思います。
音楽を作るというのは、出来合いのものをショップで選んで買ってくるのとは違います。
お互いに望んで望まれてやれるかどうか。楽しんでできるかどうか、お祭りですからね。
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