石巻

09 10月 2011

マンガの街、石巻へ行くの巻 4

今回はただ行こうと思ったから、何も調べたりせず行った石巻。 「石巻マンガランド基本構想」という面白い町づくりをしてるんだね。 この石ノ森萬画館はしっかり残ってます。再開すればまた沢山のファンが訪れるようになるでしょう。そしてキャラクターたちは、ピカピカに磨かれて既にそれぞれの持ち場についています。 彼が守っているのは ポストでした。 いろんなところにいるので、発見するのも楽しいです。 そして、最初に乗った仙石線の列車には「マンガッタンライナー」という名前がついていて、車両のドア脇には、漫画家さん書き下ろしのイラストが! うひゃーこりゃスゴいね! ほんとは、そんな何をするわけでもなく行って写真を撮るなんてどうなんだろうと、思ったりもしたのですが、公園で立ち寄った小さなお店や、お魚屋さんの皆さんの姿で、そんなのは全く杞憂だったのがわかりました。むしろ行ってみることをおすすめします。 どんなにお店を飾ろうと、人がいなければ意味が無い。街は人がいることで作られていく。少しの時間でも、街を見に行くだけでも、そしてご飯を食べるだけでも、それは普段の当たり前を取り戻そうとするみんなの力や自信になってくれると、私は思います。

09 10月 2011

マンガの街、石巻へ行くの巻 3

見えるところの片付けが一通り終わったのもあるだろうけど、車は通っていても人の姿がほとんどありません。 でも、そこにあったのは子供たちの明るい顔。 みんなギターを持って、一緒に練習してるんだね。 世界から届いた気持ちも きちんとそこにありました。 奇跡的によく残ってくれた! この街を守ってくださいとお祈りしました。 帰りのバスからの太陽。駅から少し離れると、お家や大きなお店が普通にあって、物も不自由無く揃う状態にはなっている。 完全に元通りの姿になるのはまだ時間がかかるだろうけど、たくさんの人の力と願いを集めれば、きっと戻ってくる。 またあの穴子の白焼きを食べに行こうと思います。

09 10月 2011

マンガの街、石巻へ行くの巻 2

でもね、やっぱりそんな訳ないのですよ。 奇麗にお化粧をし直したお店を見ると違和感があるくらい、それほどに全ての建築物が被害そのままで建っている。元々あったはずの街の様子を想像することができないくらいの状況。なにが正しいのか、だんだん分からなくなっていく自分の感覚。 それでも、ここまで「復興」するのに、多くの人の血と涙と汗が流れたんだろうと。いやそんなことも、考えるのはこの文章を書きながらであって、そのときは、只ひたすらに「なにか」を探して歩いていました。 スポーツ店、釣具屋、野菜屋、床屋、わずかながらも再開にこぎ着けたお店もあるけど、人が集まっている場所が見当たらず、それでもあても無く歩き続けました。 ん、なんかおばちゃんたちの元気な声がすると思ったら、魚屋さんらしい。何の期待もせず、入り口にいた方に尋ねる。 「すみません、このへんでお魚をたべさせてくれるお店とか…」 「そりゃここだ、ここ!」「自分で好きなの選んでお会計してもらって、あとご飯もあるから」「この本マグロはいいよお」 「!!」 嬉しくなって、ここはもうありがたく頂こう! と選んだ3品は本マグロ、金華アジ、あなごの白焼き。「これも食べてって」とサンマ!の入ったお汁まで。 どれも、最高なものばかり。 とそこへ「これもよかったら」。 もう、ほんとに一瞬涙が出そうになった。 どんな状況だって食は私たちが最高のものを提供するよ というその姿勢。当たり前じゃない状況の中で、当たり前に仕事をする姿。 がんばってくださいなんていう言葉は必要ない。感謝の気持ちを伝えて、そこをあとにしました。 [mappress mapid="11"] プロショップ まるか 石巻市中央一丁目11-7

08 10月 2011

マンガの街、石巻へ行くの巻 1

ずっとずっと、なんか行かなきゃと気になっていた場所へ。 ボランティアという志ではなく、ただ行って「寸志」をしてくるだけ、それだけでも行きたいと。 早朝のやまびこで発ち、仙石(せんせき)線へ乗り換え。列車は休日なのにたくさんの人であふれていました。 未だ不通箇所が長区間残る仙石線。普通に石巻まで切符を買うんだけど途中の「松島海岸」で一度降りてバスに乗り換えます。 駅交番の掲示板「前進松島」、お寺の住職の書。 大型バスに乗り換え「矢本駅」を目指す。 途中、隣に座っていたおじさまが"Do you understand English?"と。それまで外国人とも気づかずに座ってたんだけども、聞けばオーストラリアから震災の様子を見に来たのだとか。 それなら一緒に行こうということで意気投合。 海岸線近くを走るバスから外を見ると、激しく傷ついたまま全く手つかずの家が突然現れる。おそらくあの野蒜(のびる)駅の周辺なのだろうが、いま自分たちがいるその場所で起きた惨事のことを考えると、愕然となる。 一体、石巻はどれほど酷かったのだろう。これから向かう目的地のことを思ってちょっと不安になった。 ようやく石巻駅についてみると、とても落ち着いた日常にみえる。何がそんなに酷かったんだ?と疑問になるくらいの光景。駅前から普通にタクシーに乗って、市内が一望できるという「日和山(ひよりやま)公園」へ。 ここで、ちょっと現実が見える。 幸いにも今日はとても天気もよく、公園なので親子で遊びにきていたりと、とても和やかな雰囲気。 小腹がすいたねーと公園のお店で、"石巻焼きそば"と"みそおでん"を頂く。どちらもとても美味しいと喜んでもらってよかった。 彼は今日中に名古屋に行かなきゃというので、直通の高速バスを教えてあげてさよなら。おいらの拙い英語でも、なんとかかんとか案内できたかな。 いつかオーストラリアいけるといいな。